無文銀銭が出品されている・・・
ヤフオクには常時偽物が出品されていますが、今回見つけたのはコインオークションです。
ということは本物?!
本物だとしたら博物館級の代物です。行方不明になっているのものがかなりあり本物が出品されていても不思議ではありません。
無文銀銭とは
無文銀銭は日本最古の流通貨幣ではないかと言われている物ですが、公式には認めれれていないようです。これまで和同開珎が日本最古の貨幣とされていましたが、1999年に奈良県での発掘調査で富本銭がさらに古い貨幣であることが公式見解となりました。
無文銀銭はその富本銭よりさらに古い物となります。
江戸時代に大阪(摂津国)で約100枚見つかったのが最初の発見で以後畿内を中心に発見が続いています。大阪で見つかったとされる約100枚は1枚しか残っておらず残りは全て行方不明になっています。
無文銀銭については下記の書籍で詳しく知ることが出来ます。古代の謎を解く読み物としてとても面白く、無文銀銭や富本銭について解説・推理しています。
日本古代貨幣の創出 【楽天Kobo電子書籍ストア】
今村啓爾 (著)
講談社 (2015/5/8)
無文銀銭の見た目
直径3センチ、重さ10グラム前後で、円板形で中央に小さな穴が開いています。
こんな感じです。↓
京都国立博物館のWEBサイトで本物の画像を見ることができます。(無文銀銭で検索すれば上位表示されます)
面白いのは京都国立博物館のWEBサイトでは無文銀銭は日本で作られた最古のお金と紹介しているのに対し、東京国立博物館のWEBサイトでは富本銭がわが国最初の貨幣と明記してあります。
ちなみに日本貨幣カタログには和同開珎から掲載されていて無文銀銭・富本銭は掲載されていません。
某オークションに出品されていたのは直径23.37ミリ、重さ3.8グラムで、円板に雑に四角い穴が開けてあります。
こんな感じです。↓
写真をよく見ると本物どころか素人が作った雑な偽造品に見えます。見た目も新しくとても発掘された物には見えません。ヤフオクに出品されている偽物の方がはるかに本物に近いです。
コインオークションって基本的に本物保証だと思っていましたが・・・
その無文銀銭は最終的に85,000円で落札されていました・・・
あとがき
不審に思ってそのオークションの競売規則を見て見たら、競売品は基本的に鑑定済みの真正品と明記されていますが「返品不可」などの文言が記載されている物は対象外とあります。
競売品を見てみると全ての出品物に「返品不可」と記載されていました。
1円銀貨をはじめ裸のコインが大量に出品されています。
これって・・・!?