コインを集め始めたころ、保管方法が分からずかなり悩みました。
湿度については平木先生の書籍に多少書いてあるくらいで数年前まではネットでコインの保管方法を検索しても情報が見つかりませんでした。
いろいろ失敗して学んだ結果、やはり湿度対策が一番重要だと思いました。
【参考】アンティーク・コインで資産を防衛せよ 平木啓一【amazon.co.jp】 第2章基礎知識を学ぼう 2.5いかに保管するか 湿気や傷をつけないための対策
湿気は銅を変色させる
金貨や銀貨などでも銅が含まれているものも多く湿度が高いと変色します。例えば二十円金貨や一円銀貨には1割銅が含まれています。稲100円銀貨なんかは3割銅が含まれているので湿気にやられると緑青が出たりします。綺麗な緑青だといいのかもしれませんが中途半端だと汚く見えてしまいます。
また青銅貨は色によって価値がかわりほとんど変色の無いRD評価はRBやBNより価値が高いです。
カメラ用の防湿ケース
そこで湿度対策ですが、カメラ用の防湿ケースが一番使いやすかったです。
電源につないで湿度を管理する防湿庫タイプもありますが、電源不要で安価なボックスタイプが気楽です。気密性が高ければ別に食品用でも良いのですがカメラ用は湿度計が付属しているなど使い勝手が良いのです。
主にHAKUBAかナカバヤシの製品になりますが、HAKUBAはフタの裏にシリカゲルを入れる場所があってとても便利ですが湿度計が吸盤で張り付けるタイプでよく外れてしまいます。
ナカバヤシは湿度計を入れる場所があって見やすくて良いのですがシリカゲルを入れる場所がありません。
悩ましいですがナカバヤシの製品には27リットルの大きいサイズがあるのでそれが一番良いかもしれません。
防湿ケースのフタにはパッキンがついていてこれで密閉します。
余談ですが水中カメラにも防水ケースにOリングと呼ばれるパッキンがついていてグリスを塗ってメンテナンスします。Oリングに髪の毛一本付着するだけで水没してしまうことがあり、過去に数々の悲劇を目にしてきました。
防湿ケースもフタがきっちり閉まっていないと密閉されないので毎回注意しています。
湿度の維持管理
密閉してシリカゲルなどの除湿剤を入れておけば低湿度を保てる仕組みです。上記のナカバヤシの防湿ボックスにはシリカゲルがついています。
HAKUBAとナカバヤシの防湿ケースにはアナログの湿度計が付属していますが、なんと湿度計は経年劣化するそうで2~5年で交換が必要となるそうです。
しかもアナログの湿度計は衝撃に弱く指示値がズレることがあるようです。amazonのレビューに湿度計が壊れているとのクレームが多いですが輸送時の衝撃が原因でしょうか?
私はこれまで3個買いましたが運良く全部正常でした。
交換するならデジタルの湿度計が良さそうですがこちらも経年劣化するようです。デジタルの湿度計は電池切れのタイミングで交換するのが良さそうです。
とある昔ながらの博物館でケース内の湿度計をチェックしてみたら、同じデジタルの湿度計を3個並べて置いていました。(ちなみに3つとも違う数値でした。)
それくらい信頼性がないんですね・・・
あとがき
amazonなどの除湿ボックス購入者のレビューを見ると除湿計だけでなく、ボックス自体に密閉できない不良品もあるようです。段ボールや梱包材は処分せずに返品用としてしばらく置いておいたほうがよさそうです。
【amazon.co.jp】ナカバヤシ キャパティ ドライボックス27L