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モダン銀貨のホワイトスポット(ミルクスポット)

コインの保管について

よく真新しいモダン銀貨にホワイトスポット(ミルクスポット)と呼ばれる白い斑点がついているのを目にします。一体何なのでしょうか?

硫化銀だという情報もありますがどうも違うようです。NGCのウェブサイトに情報がありましたのでまとめてみました。

ブランクコインの洗浄が原因

模様を打ち付ける前のブランクコイン(Planchets)を製造後に洗浄するらしいのですが、その時の洗浄溶液が完全にすすぎきれなかった場合に時間とともにホワイトスポットが発生する場合があるとのことです。

日本の造幣局ではブランクコイン(造幣局では円形(えんぎょう))の洗浄方法は酸洗いとの事です。そして銀を酸洗いすると白くなるみたいです。シルバーアクセサリーで言う「白仕上げ」の状態です。その後研磨してピカピカになります。しかし酸洗いによる白は銀の表面が荒れた結果のようでホワイトスポットと関係無いかもしれません。

そういえば日本のモダン銀貨でホワイトスポットを見た事が無い気がします。ホワイトスポットを発生させる銀貨は酸洗いとは何か別の方法で洗浄されているのかもしれません。

ホワイトスポットの発生は予測不能

ホワイトスポットを発生させるコインかどうかの予測は不可能で運しだいのようです。コレクターの間でNGCのホルダーに入るとホワイトスポットが出ないとの噂があるようですがNGCは都市伝説だと否定しています。ホルダーに入った後も発生する可能性があるとのことです。

しかしホルダーに入れるとある程度外気と遮断されることによってホワイトスポットの発生を予防したり遅らせる効果があるのかもしれません。個人的には思い当たる事があり湿気がホワイトスポットを発生・促進させるのではないかと疑っています。

銀貨は念のため防湿ケース等に入れての湿気対策や密閉しての外気対策をしたいところです。⇒銀貨の変色と保管方法の記事

ちなみにNCS(NGC系列のコインクリーニングサービス)でもホワイトスポットを取り除くことは不可能とのことです。そしてホワイトスポットが大きければ大きいほどグレーディングの評価が下がり、あまりにひどいとDetailsがつくそうです

あとがき

カナダ王立造幣局は、ホワイトスポットの発生原因を研究して大幅に発生を抑える技術を開発したそうです。ホワイトスポットの原因は一つではなく複数の要因が影響を及ぼした結果とのことです。その技術は「MINTSHIELD」という名称で2018年以降のメイプルリーフ銀貨で導入されています。

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【参考】
・White Spots on Modern Silver Coins/NGC
https://www.ngccoin.uk/submit/coins-we-grade/white-spots/

・プルーフ貨幣の造り方/独立行政法人造幣局
https://www.mint.go.jp/kids/collect/proof_02

・【基礎中の基礎!】酸洗いについて/株式会社三和鍍金
https://sanwamekki.com/info/column/column_kiso/pickling/

・MINTSHIELD/Royal Canadian Mint(カナダ王立造幣局)
https://www.mint.ca/en/bullion/mintshield

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