スラブ入り稲一銭銅貨を入手したら、塩ビ(PVC)ケースに入れて送られてきました。
出して見ると塩ビ(PVC)ケースの可塑剤がしっかり付着していて、それを磨き落そうとしたのか傷だらけでした。
塩ビ(PVC)ケースはコイン用として一般的ですが、そのまま長期保管してしまうと面倒なことになってしまいます。⇒塩ビ(PVC)ケースの記事
スラブケースに付着しているのは今回初めて見ましたが、スラブケースが一般的になったのはここ数年の事なのでこれからどんどんこういったケースが出てきそうです。
TRUSCOペースト研磨剤
磨き傷がありPVC汚れも薄そうなので、プラスチック用の研磨剤を使用してみます。トラスコ中山のペースト研磨剤(プラスチック用)を使います。
注意事項はこんな感じです。
蓋を開けたらこんな感じです。
呼吸器へ刺激があるとのことから窓を開けて作業します。臭いはそれほど酷くなく気になりません。
少量をケースにつけて柔らかいタオルで磨いていきます。
力を入れないように気を使いながら一時間ほど磨いて綺麗になりました。
PCGSのケースは柔らかく傷が消えやすいですが、可塑剤の付着ヵ所はなかなか綺麗にならず結構時間がかかりました。
塩ビ(PVC)ケースは銅貨の変色を防ぐ?
ところで、中の一銭銅貨が全く変色していませんでした。(2020年10月まで発行されていたスラブケースなので少なくとも4年は経っています。)もしかしたら塩ビ(PVC)ケースは青銅貨の保管に良いのかもしれません。
塩ビ(PVC)は遮水シートなどの材料としても使われ水に強いようです。塩ビ(PVC)ケースも防湿を売りにしている商品が多く期待できそうです。
塩ビ(PVC)からの溶出を防ぐためにスラブケースとの間にさらに何か必要ですね。思いつくのはポリプロピレン(PP)の袋ですが相性はどうでしょうか?機会あれば試してみようと思います。
うまくいけば防湿ケースの管理から解放されそうです。
【amazon.co.jp】塩ビ(PVC)ケース
PCGSの一般的なスラブケースだとジッパー付で8㎝×12㎝くらいの大きさが良さそうです。
あとがき
トラスコ中山のペースト研磨剤(プラスチック用)はペーストなので液体より磨きにくそうですが、見た目と違いスムーズに磨けます。
成分の酸化アルミニウムについて調べてみると、高硬度で研磨剤の成分として良く使われているようです。粉塵を吸い込んでしまうのが体に良くないとのことで、そのため換気の良い場所で作業する必要があります。手に付くと乾燥して落ちにくくなり、作業後はよく手を洗う必要があります。
ところで酸化アルミニウムはルビーやサファイヤの主成分だそうです。そう聞くと高価なものだと思ってしまいますが、逆に安価で使い勝手の良い物質のようです。(年々価格が上昇してきていますが・・・)